高校を中退

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name = 匿名希望
分類 = 大学生・専門学生
タイトル = 高校を中退
体験談 =

 私は現在音楽大学でフルートを専攻しています。
 中学生のときにフルートと出会い、将来は音楽を職業にしたいという夢を持つようになりました。しかしわたしは私立の学校に通っていたため、金銭的なこともあって親から反対されてしまい、それならと思い切って中学3年のときに私立中学を辞めて地元の中学校に転校しました。どうしてもフルートをやりたかったのです。音楽なんてやったこともなくて未知の領域であったにかかわらず、母は嫌な顔せず応援してくれました。すごく感動しました。今でも本当に感謝しています。学校を辞めた際におりる学校債を使って楽器も買ってもらいました。
 しかし転校した中学は地元でも荒れていることで知られていたので、とても不安でした。案の定、前の学校とのギャップが激しくてなかなか馴染めませんでした。はじめたばかりのフルートも、先生に怒られてばかりでいつも泣いていました。なにか見るたびに前の中学の楽しかったことが思い起こされ泣いていました。
 しかしいつまでもぐずぐずしてはいれない...みんなと仲良くなりたいと思っても、怖くてなかなか話しかけることができなくて教室でいつも一人でいました。
 そのうち、「あいつは私立から来たからうちらのことを見下してるんだ」と言われるようになりました。発端は、あと一年しかいないから制服を貸して下さるということだったのですが、なぜかスカートの在庫が学校になかったので急遽買う事になり、出来上がるまで仕方なく前の中学の制服で登校していたからです。先生までもが一緒になってそんなことを言っていました。だんだん陰口だけではなくなり、しまいには机の足を折られたり、物を投げられたり、タバコの火を押し付けられたりして、学校に行けなくなりました。学校が怖くてアレルギーでもないのに蕁麻疹が体中に出たこともありました。
 ある日フルートの先生に「すごく寂しい音がする」と言われたことがありました。たしかに寂しかったけど、こんなに家族が応援してくれてるのに心配かけたくなくて、誰にも学校であったことを相談できませんでした。
 こんな1年間なんとか耐えることができたのは、やはり夢があったからだと思います。早く中学を終えて、高校は東京の音楽高校へ進学するんだと余計に強く思う事が出来ましたから!笑
 高校は晴れて音楽科に進む事が出来ました。友達も出来て今までが嘘みたいで本当に嬉しかった。同じ夢があるから同じ話に興味があったりして、毎日楽しかったです。
 しかし音楽科の先生達から、君は演奏家に向いていないと何度も言われるようになりました。音楽科の先生といってもフルートの先生ではありません。そのころはコンクールにたくさん挑戦していて頑張っているつもりだったので、ショックでした。まだ音楽の世界に慣れていなかったこともありなんとなく自信が無い状態だったので、ガックリきてしまいました。
 そのうち、先生たちはただ私を馬鹿にしたいだけなんだという事に気づきました。ある日、職員室に鍵を掛けた状態の中、先生全員が私に詰め寄るという日もありました。1時間以上密閉された部屋で、だれも味方がいませんでした。学校にまた行けなくなりました。大人を信じることができなくなり、人と話すことも難しくなってしまいました。
 ついに高校3年のときに学校を辞めてしまいました。耐えられませんでした。非常に気落ちしていたので、フルートを辞めてしまおうかとも本気で考えました。
 しかし吹いている瞬間というのはたとえどんな状況であっても楽しいものです。フルートを吹いている時だけは、わたしは音楽を通して自由自在に言葉を発することが出来ました。そのことに気づき、一度挫折したくらいでこんな素敵なことを辞めるなんてもったいないと思いました。そしてフルートを続けたくて、通信制の高校に行って高認を取って音楽大学に入りました。
 そんな時も母はわたしの事を信じてくれました。好きな事があってそれを本当に応援してくれる人がいて、すごく幸せに感じました。
 今はとても充実しています。過去があるから、それまで分からなかった人の気持ちなどを敏感に感じることができるようになって、結果的に音楽に繋がっていくことが出来るんじゃないかと思っています。だから「今」は全然無駄じゃない。まだ全然上手いとはいきませんが、だからこそまだまだ上手くなりたいという夢があってワクワクします。夢って大切です。夢があれば何でも乗り越えられるというのは、まんざら嘘じゃないと思います。

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