name = eigo
分類 = 社会人
タイトル = 高校一年で不登校、ひきこもり。三年後に中退。大検取得後大学入学、卒業。
体験談 =
私は現在30歳の男性です。
現在は人材派遣会社に登録し、家電製品の販売の仕事をしています。
高校の進学校に入学しましたが、学校になじめず不登校になり、三年後には中退しました。その間高校には一回も行けず、家(部屋)でひきこもり、家族にも大変心労をかける三年間でした。
高校に入学するまでは、優等生とは言えないまでも学校の成績は水準以上で、特に学校や友人関係などで問題を起こすことはありませんでした。
それが進学校に入学したことで学内成績が落ちこぼれてしまい、挫折感を味わい不登校になりました。
家族はとても驚き、悲しみ、そして怒り、学校へと駆り立てましたが、どうしても学校に戻ることは出来ず、最後は家族との対立から部屋に籠城するように引きこもる生活が二年間続きました。
その間の、自分や家族の心労というのは筆舌に尽くしがたいものがあったと思います。
自分が家族であれば、とても耐えられなかったかもしれません。
自分も学校に行けない、家族に追い込まれることから二重に追い込まれ、一度は家族との言い合いの後家を飛び出し、自殺を決意して廃屋で遺書を涙を出しながら書いたこともあります。
三日間放浪して帰宅しましたが、そこからはなんとか家で引きこもりながらも家族と共存していくことが出来ました。
ちなみに、一度病院で診察させられたのですが、鬱病という診断でした。
しかし家族は、息子が鬱病であることを受け入れられず、特に治療も受けませんでした。
一番苦しかったことは家族とのあつれきで、一番救われたことは家族に最終的には受け入れてもらえたことです。また、遠方の友人と週に一回電話することも、すごくありがたかったです。
家族との共存の中で、仕事や学校の勉強などはしませんでしたが、家の家事の手伝いをするようになりました。
その後大検(当時)の存在を友人から聞いて知って、問題集を見たところ高校入試で受験勉強した身には非常に解きやすい問題ばかりで、これは取っておかないと損だと思い、翌年の大検を受験して、合格しました。
数年ぶりに頭を使って記憶したり、問題を解いたりするのは非常に新鮮な体験で、まるで乾燥した畑に水がしみこむような快感で知識が入っていき、自分も非常にアクティブになりました。
大検受験では、受験科目が多かったため予備校に行って勉強しました。
そして、その翌年から薬局でアルバイトに行くようになりました。
これは主に社会勉強というか、一度アルバイトを体験してみたいと思ったからです。自分で情報誌を使って調べ、面接に行って就業しました。
この頃には体調もよくなり、生活に支障はなくなっていました。
このアルバイト体験が、その後の進路に大きく影響しました。
アルバイトを経験して痛感したのは、学校で勉強していないことによる大きなハンデでした。
学校に行っていないことで、社会的コミュニケーション、常識的な知識、そして社会的な評価、さらにこれが一番大きかったのですが、自分の中のプライドのようなものが足りていませんでした。
社会で生きていくのに、学校での実績というのが絶対に必要になる。なかったら、今後人生ですごく不公平な目に遭う、と直感し、さらに職場先の先輩が大学入試のノウハウなどを教えてもらえたことから、大学入試を決意しました。
アルバイトをしながら大学受験の予備校に通い、大学入試に向けて勉強しました。大きかったのは親の応援で、一度リタイアした人間が大学に受かるなど半信半疑でしたが、自分では一年前に受けた大検の受験勉強での新鮮な知識体験がまだ残っており、毎日充実して勉強、アルバイトにいそしみました。
毎日知識を吸収して、それが自分の学力につながるのは非常に楽しかったです。
しかしやはり、親が予備校や生活など、全面的にバックアップしてくれたことが大きかったと思います。
なんの不安もなくがんばれた時期でした。
朝起きて予備校に行き、授業を受けて終わってからアルバイトをし、帰ってから寝るまでは勉強。
この毎日で、自分の眠っていた学力が目覚めていき(といっても、はじめの三ヶ月くらいはなかなか難しく、本当にがんばれたのは夏休みくらいからです)、翌年の三月には地元の大学には受かりませんでしたが、京都の立命館大学に合格することが出来ました。
以上が自分の不登校・ひきこもりから、大検を経て大学入学に至る体験談でした。
自分の頑張りというより、本当に親のがんばりというか、支援や、好きにさせてくれたこと、応援してくれたこと、受け入れてくれたことがここに至る大きな力になりました。
必要条件が支援、十分条件が自分のやる気、と言えるかもしれません。
高校での挫折感を消してくれたのが、大検の成功体験でした。
それが大学入試を目指すきっかけとなりました(元々、大検を取った後に大学に行こうなどとは全然思っていなかった)。
なお後日談として、その後も順風満帆な人生ではありません。
大学に入学して一人暮らしを始めてから一年後、鬱病の病気が再発し(原因は分かりません)、大学も行けなくなり、治療、自殺未遂や休学。
7年かけてやっと大学も卒業できました。
その間も親に迷惑をかけて、まだその恩返しは出来ていません。
大学生活は鬱病との戦いでした。それは今でも続いています。
ですが鬱病との付き合いも15年近くなり、自分の中では持病、一病息災と思ってこれからの人生付き合っていくつもりです。
挫折から、応援や受け入れから成功体験を導き、それが自信となって次のステップに進めた。
これが自分の『克服』体験でした。
自分ではなく、周りに克服させてもらった、というのが強い印象です。
コースから外れても、違うルートで上を目指せると思うと、人生にもすごく柔軟になれます。
もちろん大きなハンデや、損をすることも多いですが、なんとかならないことはない、くらいの気持ちで前向きにがんばれると思います。
以上長文になりましたが、今後『後輩』たちや、その周りの方の一助になれば幸いです。
失礼致しました。
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